糖尿病
糖尿病とは|将来の合併症を防ぐための早期治療が重要です
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高い状態が続く病気です。日本では非常に患者数が多く、健康診断でHbA1c高値や血糖値の異常を指摘されて初めて気づく方も少なくありません。
糖尿病の怖い点は、初期には自覚症状が少ないまま血管障害が進行することです。放置すると、心筋梗塞や脳梗塞、腎不全、失明といった全身の合併症を引き起こす可能性があります。
一方で、早期発見・早期治療を行うことにより、将来的な合併症のリスクを大幅に減らせることがわかっています。
糖尿病の可能性があるチェックリスト
- 健康診断でHbA1c高値を指摘された
- 空腹時血糖値が高いと言われた
- 尿糖陽性を指摘されたことがある
- 急激な体重増加が続いている
- 血圧やコレステロール値も高い
- 家族に糖尿病の患者さんがいる
糖尿病が発症するメカニズムとインスリンの役割
私たちの血糖値は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンによって一定に保たれています。
しかし、内臓脂肪の増加や運動不足、遺伝的体質、加齢などが原因で、インスリンの働きが低下したり分泌量が不足したりすると、血糖値が高い状態が続くようになります。
特に日本人は、欧米人と比較してインスリンを出す力が弱い傾向にあるため、少しの体重増加でも糖尿病を発症しやすいのが特徴です。
日本人に最も多い2型糖尿病の原因と特徴
日本の糖尿病患者さんの大部分は2型糖尿病です。これは食生活の変化や運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣が深く関与して発症します。
初期段階ではほとんど症状が出ないため、定期的な健康診断によるチェックが極めて重要となります。
見逃してはいけない糖尿病の主な症状
血糖値が著しく高くなると、以下のような症状が現れることがあります。ただし、無症状でも進行している場合があるため注意が必要です。
- のどの渇き・多飲(水分をたくさん飲む)
- 尿の回数や量が増える
- 体が疲れやすく、だるさを感じる
- しっかり食べていても体重が減少する
- 食後に強い眠気に襲われる
- 傷が治りにくくなった
- 手足のしびれや視力の低下を感じる
放置すると怖い糖尿病の合併症
高血糖状態が長期間続くと、全身の血管に大きな負担がかかり、さまざまな病気を引き起こします。
細い血管への障害(三大合併症)
| 糖尿病網膜症 | 眼の底にある血管が傷つき、視力低下や失明の原因となります。 |
|---|---|
| 糖尿病腎症 | 腎臓の機能が低下し、進行すると人工透析が必要になります。 |
| 糖尿病神経障害 | 手足のしびれ、痛み、感覚の麻痺などが現れます。 |
動脈硬化による重大な病気
大きな血管がダメージを受けることで、命に関わる動脈硬化性疾患のリスクが高まります。
- 心筋梗塞・狭心症
- 脳梗塞
- 閉塞性動脈硬化症(足の血管の詰まり)
糖尿病は、高血圧や脂質異常症と合併しやすく、これらが重なることで動脈硬化のスピードが加速します。
糖尿病の正確な診断と検査項目
当院では、現在の血糖状態だけでなく、将来の合併症リスクを総合的に評価するための検査を行っています。
| HbA1c | 過去1〜2か月間の平均血糖値を反映する指標です。 |
|---|---|
| 血糖値 | 検査時点での血液中のブドウ糖の量を確認します。 |
| 尿検査 | 尿糖の有無や、腎臓への負担を示す尿蛋白を確認します。 |
| 腎機能検査 | 血液検査などで腎臓の働きを詳しく調べます。 |
| 脂質検査 | コレステロールや中性脂肪の状態を確認します。 |
糖尿病治療の基本となる3つの柱
糖尿病治療の目的は、単に数値を下げることではなく、合併症を防いで健康な寿命を延ばすことにあります。
食事療法
適切な摂取エネルギー量を守り、栄養バランスを整えます。間食や清涼飲料水の摂り方を見直すことが第一歩です。
運動療法
ウォーキングなどの有酸素運動や筋力トレーニングは、インスリンの効き目を高める効果があります。
薬物療法
食事・運動療法で改善が不十分な場合、患者さんの病態やライフスタイルに合わせた薬剤を選択します。
新しい治療薬マンジャロによる最新治療
当院では、2型糖尿病の新しい治療選択肢としてマンジャロ(チルゼパチド)を導入しています。
マンジャロとは
マンジャロは、GIP受容体とGLP-1受容体の両方に作用する、これまでにないタイプの注射薬です。
強力な血糖改善効果に加えて、食欲を抑え体重を減少させる作用が期待できるのが特徴です。投与は週1回の自己注射で行います。
マンジャロの主な特徴とメリット
- 週に1回だけの投与で済むため継続しやすい
- 優れたHbA1c改善効果が期待できる
- 食後の急激な血糖値上昇を抑える
- 体重減少効果がみられる場合が多い
マンジャロ治療が適している方
以下のようなお悩みを持つ2型糖尿病の患者さんに検討されます。
- 従来の治療ではHbA1cが十分に下がらない方
- 肥満を伴っており、体重管理が難しい方
- 内服薬だけではコントロールが不十分な方
- 最新の知見に基づいた治療を受けたい方
マンジャロの投与スケジュール
-
導入期(開始用量)
通常2.5mgを週1回から開始し、体を薬に慣らしていきます。 -
維持期(通常用量)
4週間以上の投与後、通常5mgを週1回投与する段階へ移行します。 -
調整期(増量と最大用量)
効果や副作用を確認しながら、必要に応じて最大15mgまで段階的に増量することが可能です。
副作用と使用上の注意点
主な副作用として、吐き気、便秘、下痢、食欲低下などの消化器症状が報告されています。これらは投与初期や増量時に出やすい傾向があります。
マンジャロ単独での低血糖リスクは低いとされていますが、他の糖尿病薬(インスリンやSU薬など)と併用する場合は注意が必要です。
また、1型糖尿病の方、妊娠中の方、膵炎の既往がある方などは原則として使用できません。
当院の糖尿病診療とサポート体制
当院では、糖尿病だけでなく高血圧や肥満などの生活習慣病全体を見据えたオーダーメイドの診療を行っています。
- 定期的な採血による徹底した数値管理
- 無理のない範囲での生活習慣改善サポート
- 合併症の早期発見に向けたスクリーニング
- 最新の薬剤を含む幅広い治療提案
- 患者さんの継続しやすさを最優先にした対話
糖尿病・HbA1c高値でお悩みの方へ
糖尿病は、早くから適切に対処することで健康な人と変わらない生活を送ることが可能な病気です。健診結果で気になる点がある方は、ぜひお早めにご相談ください。
大野院長の月曜日午後・火曜日午後・土曜日午後の診察は予約制となっております。
☆午前は予約なし・順番制となります。
※受付・お電話(0493-74-1868)でご予約が可能です。空きがあれば当日予約も承ります。
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