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睡眠時無呼吸低呼吸症候群(SAS)・CPAP治療

「いびきが大きい」 「寝ても疲れが取れない」 「日中眠い」 「家族から呼吸が止まっていると言われる」

このような症状がある場合、 睡眠時無呼吸低呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome) の可能性があります。

睡眠時無呼吸低呼吸症候群は、 睡眠中に「呼吸が止まる(無呼吸)」、 または「呼吸が浅くなる(低呼吸)」状態を繰り返す病気です。

単なる「いびき」ではなく、 高血圧・糖尿病・不整脈・心不全・脳卒中などとも深く関連していることがわかっています。

近年では、 「重症化する前から早期に治療介入することが重要」 という考え方が広がっており、 2026年にはCPAP治療の保険適応基準も拡大されました。

 

睡眠時無呼吸低呼吸症候群とは

睡眠中、 空気の通り道(気道)が狭くなることで、 呼吸が止まったり浅くなったりします。

その結果、 睡眠の質が低下し、 身体へ大きな負担がかかります。

特に、 睡眠中の酸素不足が繰り返されることで、 心臓・血管・脳へ悪影響を与えることが知られています。

 

主な症状

睡眠中

  • 大きないびき
  • 呼吸が止まる
  • 何度も目が覚める
  • 息苦しくて起きる
  • 寝汗が多い
  • 夜間頻尿

朝起きた時

  • 頭痛
  • 口の乾燥
  • 熟睡感がない
  • 疲れが残る

日中

  • 強い眠気
  • 集中力低下
  • 倦怠感
  • 運転中に眠くなる
  • 居眠りしやすい

 

睡眠時無呼吸低呼吸症候群と関連する病気

関連疾患 関係
高血圧 夜間低酸素により血圧上昇
糖尿病 インスリン抵抗性悪化
不整脈 心房細動などのリスク増加
心不全 心臓への負担増加
脳卒中 脳梗塞・脳出血リスク増加

特に、 「薬を飲んでも血圧が下がりにくい」 「原因不明の強い眠気がある」 という場合には、 睡眠時無呼吸低呼吸症候群が隠れていることがあります。

 

SASで重要な「AHI」とは

SASでは、 AHI(無呼吸低呼吸指数) を用いて重症度を判定します。

AHIとは、 「1時間あたりに無呼吸・低呼吸が何回起こるか」 を示す数値です。

AHI 重症度
5〜15未満 軽症
15〜30未満 中等症
30以上 重症

 

検査について

① 簡易検査(自宅検査)

ご自宅で行う検査です。

鼻・指などへセンサーを装着し、

  • 呼吸
  • 酸素飽和度
  • 脈拍
  • いびき

などを測定します。

まず最初に行うことが多い検査です。

費用:約2,700円(3割負担)

 

② 在宅Full PSG(精密検査)

2026年6月から、 在宅Full PSG が新設されました。

これまで精密検査(PSG)は、 入院で行うことが一般的でしたが、 在宅Full PSGでは、 ご自宅でより詳しい検査が可能となりました。

以下のような項目を詳しく測定します。

  • 脳波
  • 呼吸状態
  • 酸素飽和度
  • 心電図
  • 睡眠の深さ
  • 体位
  • いびき

簡易検査では判断が難しい場合や、 CPAP適応を詳しく確認したい場合に行います。

検査方法 費用目安(3割負担)
簡易検査 約2,700円
在宅Full PSG 約11,000〜12,000円
入院PSG 約30,000〜60,000円

在宅Full PSGの新設により、 従来よりも精密検査を受けやすくなりました。

 

2026年のCPAP適応拡大について

2026年、 CPAP治療の保険適応基準が見直され、 より早い段階から治療を受けやすくなりました。

検査 旧基準 2026年以降
簡易検査 AHI 40以上 AHI 30以上
精密検査(PSG) AHI 20以上 AHI 15以上

これは、 中等症段階でも、 高血圧や心血管疾患などへの影響が大きいことが広く認識され、 「早めに治療した方がよい」 という考え方が進んでいるためです。

厚生労働省としても、 睡眠時無呼吸低呼吸症候群を放置せず、 早期治療する重要性を重視している流れと言えます。

 

CPAP(シーパップ)治療とは

CPAPは、 専用機器から空気を送り、 睡眠中の気道閉塞を防ぐ治療です。

世界的に標準的な治療として行われています。

CPAPで期待される効果

  • いびき改善
  • 無呼吸・低呼吸改善
  • 日中の眠気改善
  • 集中力改善
  • 高血圧改善
  • 睡眠の質改善
  • 心血管リスク低下

 

治療の流れ

  1. 外来受診
  2. 簡易検査
  3. 必要時 在宅Full PSG
  4. 診断説明
  5. CPAP導入
  6. 定期通院

機器は専門業者が管理し、 ご自宅へ配送・設置されます。

 

費用について

内容 費用目安(3割負担)
簡易検査 約2,700円
在宅Full PSG 約11,000〜12,000円
CPAP治療 約5,000円/月

※診察料・検査内容等により変動する場合があります

 

このような方は睡眠時無呼吸低呼吸かも

  • 大きないびきを指摘される
  • 呼吸が止まっていると言われる
  • 日中眠い
  • 朝起きても疲れが取れない
  • 高血圧・糖尿病がある
  • 肥満体型
  • 不整脈がある
  • 運転中眠くなる

 

よくある質問(Q&A)

Q. いびきだけでも検査した方がいいですか?

いびきのみでも、 無呼吸・低呼吸が隠れている場合があります。

Q. 痩せていてもSASになりますか?

はい。 顎の形や舌の大きさなどで発症することがあります。

Q. 女性でもなりますか?

はい。 閉経後女性では増加すると言われています。

Q. 放置するとどうなりますか?

高血圧、心疾患、脳卒中、不整脈などのリスク上昇が報告されています。

Q. 検査は入院ですか?

当院では、 簡易検査・在宅Full PSGともに自宅検査が可能です。

Q. 在宅Full PSGとは何ですか?

2026年6月から新設された、 ご自宅で行える精密睡眠検査です。 脳波や心電図なども詳しく測定できます。

Q. CPAPは一生必要ですか?

体重減少などで改善する場合もありますが、 長期継続される方も多くおられます。

Q. CPAPは苦しくないですか?

最初は違和感がある場合がありますが、 多くの方が徐々に慣れます。

Q. CPAPは保険適用ですか?

一定基準を満たした場合、 保険適用となります。

Q. CPAPで高血圧も改善しますか?

睡眠中の低酸素が改善することで、 血圧改善が期待できる場合があります。

Q. 運転中眠くなるのですが関係ありますか?

SASでは、 日中の強い眠気が起こることがあります。 事故リスクにも関係するため、 検査をおすすめします。

Q. どんな人が検査を受けるべきですか?

いびき、眠気、高血圧、肥満、 不整脈などがある方は検査をご検討ください。

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