リウマチ性多発筋痛症(PMR)
1. リウマチ性多発筋痛症とは
リウマチ性多発筋痛症(PMR:Polymyalgia Rheumatica)は、肩や首、腰回りに強いこわばりと痛みを伴う炎症性の疾患です。
50歳以上の中高年に多く発症し、特に70代前後の高齢女性に多く見られます。関節リウマチとは異なり、関節の破壊は生じにくく、適切な治療により比較的早く症状の改善が見込めます。
2. リウマチ性多発筋痛症の診断
診断は臨床症状と血液検査、他の病気との鑑別に基づいて行われます。
- 両肩、首、腰まわりの痛みと朝のこわばり
- 血液検査で炎症の指標(CRPや赤沈)の上昇
- 高齢者で発症し、関節の腫れが明確ではない
- 巨細胞性動脈炎の合併がないかの確認
PMRは他の膠原病や悪性腫瘍などと症状が重なることがあるため、経験豊富な医師による慎重な診断が必要です。
3. リウマチ性多発筋痛症の治療
治療の中心は副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン)の少量投与です。
- 初期は10〜15mg/日程度から開始し、症状が改善すれば徐々に減量していきます。
- 多くの患者さんが治療開始後数日で症状の改善を実感します。
- 数ヶ月〜2年程度での治癒が期待されますが、再燃に注意しながら慎重に減量を進めます。
- 定期的な血液検査で炎症マーカーを確認しながら治療を行います。
4. 当院での治療について
当院では、PMRに精通したリウマチ・膠原病内科の専門医が診療を担当しています。
現在、リウマチ性多発筋痛症の患者さんは約70名が定期的に通院されており、症状や副作用に応じた適切なステロイド管理を行いながら、サポートしています。
医師紹介
大野 修嗣
大野クリニック院長
- 医学博士
- 国際東洋医学会 理事
- 埼玉医科大学第2内科非常勤講師
- 日本東洋医学会 副会長
担当 | 内科・リウマチ科・アレルギー科・胃腸科 |
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コメント | リウマチ、膠原病、アレルギー疾患を専門的に治療しています。 |
著書 | 漢方学舎白熱教室入門編・漢方学舎実践編 |
診療日 | 月・火(午前)・水(午前)・金・土 |
※4月より、毎週土曜日(午後)大野院長診察のみ予約診療となります。詳細はこちらをご確認ください。
松田 真弓(まつだ まゆみ)
埼玉医科大学病院 リウマチ膠原病科
- 日本内科学会認定医
- 日本東洋医学会認定漢方専門医
担当 | リウマチ・膠原病科・内科・漢方 |
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診療日 | 月・火(午前)・水(午前)・土 |
コメント | 内科・リウマチ膠原病科外来を担当しています。 大野院長の長女 |
舟久保 ゆう
埼玉医科大学病院 リウマチ膠原病科 診療副部長・外来医長・教授
- 日本内科学会 認定医、専門医、指導医
- 総合内科専門医・指導医
- 日本リウマチ学会 専門医、指導医、評議員
担当 | 内科・リウマチ膠原病科外来を担当しています |
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診療日 | 木曜午前 |
秋山 雄次(あきやま ゆうじ)
小川赤十字病院 副院長兼リウマチ科部長
埼玉医科大学病院 主任教授
- 日本内科学会認定医・指導医
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本リウマチ学会専門医・指導医
- 日本アレルギー学会専門医・指導医
- 日本東洋医学会認定漢方専門医
- 臨床研修指導医
担当 | リウマチ・膠原病科・内科 |
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診療日 | 水曜午後 |
稲吉 史人(いなよし ふみと)
埼玉医科大学病院 リウマチ膠原病科
担当 | リウマチ・膠原病科・内科 |
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診療日 | 月午後 |
コメント | 内科・リウマチ膠原病科外来を担当しています |